市民オンブズ岡崎

No.51  2006.9.7
TEL&FAX(0564)25−9667
ホームページアドレス http://www.h5.dion.ne.jp/~onbokaza/
または http://www6.ocn.ne.jp/~onbokaza/
E-mail ただいま休止中

 
「公共工事の談合をなくす市民の集い」報告
 
2006729()午後2時〜430分、せきれいホール
報告者 柿田憲広
 
 7月29日せきれいホールで、「公共工事の談合をなくす市民の集い」と題して、久々の集会を開いた。
 7月14日の例会で講師をお願いした西峯弘さんと、あらかじめ顔を合わすことができた。名古屋市民オンブズマンのタイアップグループに属する70歳代の元ゼネコン社員であり、話し始めたら止まらないタイプの陽気な高齢者であった。話がどこに飛ぶか分からないので、当日は質疑方式で渡辺代表が質問して西峯さんがそれに答える、という形式にしようと打ち合わせた。
 集会前日の7月28日の例会では、集会に誰がどの程度来るか全く分からなかった。集会を開催するために必要な最低人数(質問者、司会、受付)は3名必要だが、受付をしてくれる人が決まらず、最後には代表のお連れ合いにお願いする、という状況だった。頼りにしているメンバーは連絡が取れなかったり、所用で出席できないという惨憺たる有様だった。マスコミにも情報は流してあり、何の反応もないので、当日参加して記事を書かれるつもりなら、何としても最低人数を確保したかった。
 明けて集会当日、参加者は全員で17名であった。岡崎市外の知人、連絡の取れなかったり欠席予定だったメンバーまで駆けつけてくれてほっと胸をなでおろした。
 最初に渡辺代表が、「岡崎市における競争入札の実態」と題して、指名競争入札の事例を報告した。岡崎の場合落札率が以前は平均97%で、現在は95%ぐらい。全国市民オンブズの談合疑惑度(95%以上は談合の疑惑が極めて強い)からすると、岡崎の談合疑惑度はきわめて高いことになる。落札率が宮城県の78.6%になったら一体どれくらいの税金節約になるのか。
 続いて西峯さんの「公共工事の脱談合とコストダウンを考える」と題した話が始まった。
 話があちこち飛んでしまうので、参加者から話を本題に戻すよう注意が出、代表や司会が元に戻す場面もあった。彼の話ではすべてが談合で、競争入札では談合はなくならない。脱談合よりもコストダウンの方に重点が置かれ、要は良いコンサルタント会社を入れて落札価格を下げる(CM方式)ことが良いということだったように思う。
 質疑討論に入って、談合をなくすためにどうすればよいか、という話し合いが殆どの参加者から意見が出る活発な意見交換ができた。
 ある人からは、手抜き工事をされる場合もあるから安くなればよい訳ではなく、業者の作業の中身も評価対象にする総合評価制度も有効ではないかという意見が出た。豊橋オンブズのメンバーからは年度が違う見積価格で、同じ価格で同じ会社が落札しているが、入札価格が同じで会社名が入れ替わっているだけのコピーが配られた。まじめに工事代の積算が行われているように思われない。施主である市民に行政は予定価格の積算単価を見せないが、一般住宅で施主に見積単価を見せない工事などないので、予定価格の見積単価の公開をすべきだという意見が出された。知立市の人も発言したが、私には何を言っているのかさっぱり分からなかった。どうも知立市の入札で疑惑のある入札があったと言っているようであった。
 集会終了間際に公共工事の入札に詳しいA氏が立ち、談合が何故行われるか、板書をしながら懇切丁寧な説明をしてくれた。
 岡崎市も2006年7月1日より、指名競争入札が減り、条件付一般競争入札に変わったそうである。少しは談合や指名されるために政治家への献金等適正な競争を妨げる行為が減ることを望むばかりだ。全国市民オンブズの言うように、誰もが参加でき、誰が入札に参加しているか分からない一般競争入札(電子入札等)や西峰さんの言われるCM方式、豊田の方が言われていた総合評価入札導入で、岡崎の談合はなくなるとは言えないが、少なくとも工事費が安くて良質の公共工事になることを望みたい。
 集会終了後、名鉄東岡崎駅に西峯さんを送ったが、乗車後私が見えなくなるまで頭を下げられていたお姿は、何の前触れも無くいきなり現れる某社の営業の人とは違った、長年苦労されたゼネコンの営業マンの姿を垣間見た気がした。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
岡崎市入札見学会報告
岡崎市役所8階入札室 午前9時から
報告者 渡邉研治
 
 7月4日、6月の例会で提案のあった入札現場の見学会を実施した。工事入札で談合が常態化しているという指摘もあり、一度入札現場に立ち会ってみようと企画して呼びかけたところ、4名の参加をいただいた。
 さて、入札室に入ろうとすると傍聴者は名簿に住所氏名を書いて入室してほしいという。又、私語を慎むこと、写真撮影は禁止すると説明があった。
 しかし入札に参加するのかどうかわからない人たちが10名ほど後ろのテーブルにずっといる。少なくとも各入札に全部参加している人たちではない。私の隣に座っていた人は指名競争入札の最後17番目の入札に参加したが、その前の16回は私たちと変わらず傍聴者であったはずだが、名簿に記入を求められていない。純粋に傍聴しようとする者への嫌がらせではないかと思ってしまう。
 この日は指名競争入札だけで17件。一般競争入札を含めて27件の入札が行われた。前半が指名競争入札、後半が一般競争入札であった。私は仕事の都合で指名競争入札が終了するまで見学したが、殆どが下水道管渠築造工事および汚水管築造工事であった。そして公表済みの予定価格の95%ほどで次々と落札していく。
 入札参加業者は横にある入札順序の一覧表を見ては出たり入ったりしていた。また、私たちの隣から、前の入札参加者の席に移動しては、それぞれ入札の封筒をポストに入れては席に戻るという行動を淡々とこなしていた。後ろでずっと観察している私たちを見て、いぶかしげに見ていく人もいた。
 岡崎市のHPからプリントアウトした入札案内にある予定価格の隣に落札額を書き、落札率を計算してみると、予定価格の95%ほどによく揃えられているなあと感心させられる。見え見えの談合が行われている入札を、さも適正に行われているように見せかけるためのセレモニーとして、職員も業者も長時間無駄使いしているなというのが私の感想だった。
 そこには、少しでも安くして競争に勝とうとする業者の熱意もなければ、より安くよりよい工事を施工させていくんだという意欲も市職員には感じられなかった。そんな努力は入札前に既にお互い了解済みになっているということなのか。入札制度の改革が必要に思えた。
 
 
 
 
 
全国都市問題会議で会議を抜け出し、観光!?
 
半田市と常滑市議会議員会派、政務調査費全額返還
 
 今年札幌市で開催された全国都市問題会議に出席した半田市と常滑市議会議員が会議をすっぽかして、半田市議会議員は観光、常滑市議会議員はゴルフトーナメント見学に出かけていることが判明して、謝罪して今年度の政務調査費を全額返還するという記事があった。
 この会議には毎年多くの岡崎市議会議員が参加し、その後に観光と思えるような視察を組み込んでいることが多く、疑念が持たれていたが、情報公開で得た昨年度の政務調査費ではこの会議に参加費を支出している会派はなかったように思う。今年は遠く北海道の地、札幌市で開催されたので岡崎市議会議員のみなさんは参加されているのだろうか。そして、しっかり研修されたのだろうか。誰か、わかったら教えて。

戻る