市民オンブズ岡崎

NO.24 2003.2.20
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1月29日、住民監査請求で意見陳述

岡崎市議会議員政務調査費の住民監査請求で監査委員への意見陳述を行ってきました。以下はその内容です。

意見陳述内容

 まず、市民の目で見た「岡崎市議会議員政務調査費」についての監査報告書という形で費用のあり方を検証しました。
 そして、違法ではないか、不当ではないか、不明ではないかという視点で支出の中身をチェックしてみました。その基準として全県一律に
1. 公費で支出することは違法、不当な支出と思われるもの。
2. 会派で所有するならば良い物であっても、個人が所有することは不当であると思われるもの。
3. 政治活動の一部であり、政務調査費で支出することが不適当なもの。
4. 支出の実態が証明できず、不当に支払われているもの。
5. 誤った請求をしているもの
という枠をはめて分類してみました。
 その結果が「岡崎市議会政務調査費の支出に関する市民監査報告書」としてまとめられたものです。詳しくは、その中に記述してありますのでお読みいただきたいと思います。
ここでは特に次のことについて述べさせていただきます。
1 .政務調査費には予算があるという厳粛な事実、議員らが貴重な市民の税金で支 払われているという点を理解していないということ。これは、収支報告書を見てもらえばわかるように、共産党をのぞくすべての会派で予算を超えて支出しており、残余の額は会派が持ち出しになっているように見せていますが、限られた予算の範囲で政務調査費を支出するのだという予算執行の基本的なことが解っていない証左です。それで、どうして市行政の予算決算がチェックできるのでしょうか。議員としての資質が問われます。
2 .調査旅費に領収書など実際に支出した証拠書が添付されず、一律旅費計算上の定 額(職員の旅費規程の準用か)が支給されていますが、航空運賃は時期により、会社により、購入方法により著しく価格が変動します。今回問題にしている沖縄旅行にしても、全国一律特割期間に旅行している議員もいますので、旅行費用が正当に負担されているといえるか問題だと思います。
3 .各会派には議員からの希望を叶えるため、平成13年度には市から会派当て1台のパソコンが配分されており、それとは別に個人的に利用するものは一般社会においても個人で購入しているのが普通です。また、個人が持っている機器の修理やインターネット接続費用などを公費で賄おうなどというのはもってのほかです
4 .政務調査に車を使うこともあるでしょう。携帯電話を使うこともあるでしょう。
 使った費用を請求するのは納得できるのですが、一律に定額を支給するというのは納得できません。たとえば、共産党議員の請求内容を例にとれば、ガソリン代では鈴木氏46,630円、木全氏38,690円、柳田氏73,057円となっています。これほどの違いがでてくるわけです。携帯電話の費用についても同じく(半額を負担し、5000円を上限としておられますが、)鈴木氏50,000円、木 全氏23,646円、柳田氏25,714円という具合にひとり一人ずいぶん利用頻度が違います。それを領収書も添付せずに一律支給するというの不当な支出ではないでしょうか。
5 .共産党市議団の誤った支出(3,192円)については、市議団で内容を再度チ ェックしていただければご理解いただけると思います。また、図書購入の費用負担  ですが、自民新風会始めとして多数ありましたが、趣味に属するもの、小説、エッセイなどは議員個人の教養を高めるために大いに読まれることは結構ですが、政務調査のための経費で支出するのは問題ではないでしょうか。また、自民党市議団の柵木氏が購入した「新世紀の部落解放と闘争(6万円)」は勉強のためとはいえ、高すぎます。市中には安価で詳しく解説された書籍もあるのにどうしてこの書を購入したのか疑問です。
6 .最後に、不当な支出として自民党市議団の資料作成費の支出について不明朗な点 を述べておきたいと思います。私たちの調査ではフカツ電化社美合店で3月4日に現像カートリッジ45,000円を購入した折には、収入印紙が添付されたフカツ電 化社オリジナルの正規の領収書を発行しているにもかかわらず、3月28日に購入し たとなっている電子辞書(41,790円)、ビデオ(36,540円)、FAX(38,640円)、I Cレコーダー(23,940円)、デジカメ(49,140円)、BSチューナー(49,140円)、 プリンター(49,140円)の計288,330円についてはこんな大きな買い物をしたにもかかわらず市販の領収書を使用している上、収入印紙も貼っていないというずさんな処理をしています。岡村議員の購入のようですが、領収書は店主が発行したものでないこともわかっています。特に、デジカメ(49,140円)、BSチューナー(49,140円)、プリンター(49,140円)などは購入価格まで同じであるということ、年度末ぎりぎりの時期に処理されていることとあわせて不自然さは否めません。このことについても、十分な調査をお願いしたいと思います。
以上

市民監査請求に対して一部受け入れた日本共産党市議団の見解

これは2月9日付け「岡崎民報」が報じた内容です。

 市民オンブズ岡崎の監査請求について
日本共産党岡崎市議団の見解
昨年度末、市民オンブズ岡崎(代表渡辺研治さん)が岡崎市議会の政務調査費について 「不正使用に対し返還を求める」と監査請求したことが新聞報道されました。
 市民オンブズ岡崎は、各会派の視察費用、パソコン関連費用、広報費、書籍代、領収書のない支出などについて「不正」とし、返還を求めています。
 日本共産党岡崎市議団に対しては、4点にわたり返還を求めています。その内容と請求理由は下の表の通りです。
 日本共産党岡崎市議団はこれらについて独自の調査を行い、以下の結論を出しました。
 「プリンター及び市議団ニュースについては全くの不正はない。書籍について事務上のミスは返還する。また「個人的趣味」という指摘に対して異論はあるが、市民の目から見て、議会活動に直結しないと考えるものについては、返還する」
 返還についての手続きは今後順次進めていきます。

市民オンブズの日本共産党に対する政務調査費の返還請求
  オンブズマンの請求理由日本共産党岡崎市議団の見解
1 プリンター
(47,250円)
会派にはすでに1台しきゅうされているので不要 会派に支給されたプリンターはA4印刷。資料の作成にあたってB4,A3も必要となる。個人使用ではなく、会派控え室に設置してある。返還の必要はない。
2 市議団ニュース
(586,565円)
広報費は条例に含まれていない 広報活動については、各派代表者会議で論議済み。市議会ニュースとして政党活動などについてはいっさい掲載していない。各家庭に配布している。返還の必要はない。
3 書籍−銀の林、百合子輝いて、新しき光の中で、花の歳時記−
(7,698円)
政務調査と関係ない個人的趣味の書籍 議員としての教養を高め視野を広げるものとして必要と考える。不当ではない。しかしながら、市民から見て、議員としての活動に直結して必要なものではないということも考えられこれについては返還する。
4 書籍−科学的社会主義を学ぶ、国民に開かれた党−
(3,192円)
二重請求 調査により、事務上のミス。ただし、3と同様にこれも教養を高め視野を広げるため必要と考えるが、議員活動に直結して必要なものではないということも考えられこれについても返還する。

下水道宅地内排水調査委託業務について

「市民オンブズ岡崎」では岡崎市が契約・発注した「下水道宅地内排水調査委託業務」について談合情報を得ました。その後、会で過去3年間の入札状況を調べたところ、12回(1回は不調)のうち10回同一業者に落札していました。それも、1回目で落札しようが、2回目、3回目であろうが1位不動の入札結果でした。これは間違いなく談合の結果です。そこで、不正取引を取り締まる「公正取引委員会」に告発することにしました。(参考:入札一覧表


2003年2月14日
公正取引委員会御中
愛知県岡崎市伝馬通2丁目33 千賀ビル3F
市民オンブズ岡崎(代表)渡邉研治
 昨年11月2日付けで別紙の投書が送信されてきました。代表が旅行中のため,メール
を開くのに遅くなり,入札が終了した11月6日にこの投書を確認しました。そして、当会
が今年も含め過去3年(情報公開条例施行以後分)の入札結果を入手し,独自に調査
したところ、「シェアリサーチサービス名古屋営業所」は過去3年間で11回(1回は不調
のため再度入札が行われ、指名をはずされたために他社が落札している。)全てで(
複数入札の時でも)最安値で入札しており,10回落札しています。よって、投書された
内容と事実が一致するという結果を得ました。矢作川及び境川流域下水道計画の敷
地域である愛知県西三河8市に同様な業務があると考え、比較するために文書の公
開を求めたところ,岡崎市以外では西尾市が説明及び取り付け管設置位置調査(167
0円)および承諾書回収(2890円)を地元業者に委託していましたが,そのほか豊田市,
刈谷市,碧南市、安城市,高浜市,知立市は全く調査委託をしていませんでした。1軒あ
たり約一万円といい、他市が不必要と考えている業務をほぼ一つの特定な業者によ
り、談合工作が行われ,高額で委託している点など問題点が多く「私的独占の禁止お
よび公正取引の確保に関する法律」に抵触するのではないかと思料しますので、当
会が調査した資料を告発します。


次回例会     2月28日(金)午後7時30分〜
          3月14日(金)午後7時30分〜
          3月28日(金)午後7時30分〜
県内自治体「政務調査費」市民監査報告会 3月29日午後2時頃から
あいちNPO交流プラザ(名古屋市役所東)
で公開 (詳しくは次回)

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